2011年11月29日

アルコール依存症の予防

アルコール依存症を予防しながらお酒を楽しむには、適切な飲酒量を知っておくことが大切です。女性だけでなく、男性も飲み過ぎないように心がけましょう。


◆適切な飲酒量とは

飲酒量を表す単位を「ドリンク」といい、純アルコール換算で10gが1ドリンクだとされています。

男性では、2ドリンクが1日あたりの適量とされていますが、女性では、1日の適量は1ドリンクです。少ないと感じるかもしれませんが、健康的にお酒を楽しむ為には、適量を知って守ることが大切です。

ただし、これはあくまでも平均の量で、4ドリンク分のお酒を飲んだら、その後3日間は飲まないなど、休肝日を作って調整してもかまいません。

とはいっても、一度に大量の飲酒をするのは体に大きな負担がかかるうえ、酔って転倒するなど、思わぬ事故に遭うこともあるので、お勧めできません。

お酒が好きで強い人ほど、つい飲みすぎてしまい、アルコール依存症になりやすいものです。時には自分のお酒の付き合い方を見直してみましょう。

そして、適量を守り、飲みすぎたら必ず翌日以降に休肝日を設けて調節することを忘れないでください。

飲酒量が増えるなどのサインがあったら、早めに医療機関に相談しましょう。


☆1ドリンクの目安

・ビール中瓶の半分、250ml
・日本酒:半合、90ml
・焼酎:コップ1/4、50ml
・ワイン:グラス1杯、120ml






2011年11月27日

女性のアルコール依存症 おわり

◆精神的な要因も大きい

体の構造に加えて、女性の場合、精神的な影響も大きく関係しています。家族や夫婦の問題、介護による重圧などが要因でお酒に依存するようになることも多いようです。

また、「うつ病」や「摂食障害」とアルコール依存症を合併していることも珍しくありません。

男性の場合、同居している家族や知人の前で飲酒することも多い為、周囲の人も“お酒の量が増えたのでは”と気付きやすいといえます。

一方、女性は家族などに隠れて飲んでいることが多く、周囲の人から気付かれにくいこともあり、発見が遅れがちで、受診する時点ですでに「肝機能障害」が進んでいることも少なくありません。

女性の場合、アルコール依存症は肝機能障害だけでなく、不妊や、閉経後なら乳がんの発症リスクの上昇など、体に様々な悪影響を及ぼします。

また、妊娠中であれば、本人だけでなく、退治への悪影響も心配されます。アルコール依存症のサインを見逃さず、気になることがあれば、早期に受診してください。


☆女性のアルコール依存症のサイン

・痩せてきた
・酔い方がおかしい
・飲酒量が増える
・飲むスピードが速い
・ほとんど食べない

特に、痩せてきたり、酔い方がおかしくなったりしたときは、受診を勧めて下さい。また、周囲の人がサインに気付くことも重要です。






2011年11月25日

女性のアルコール依存症 その2

◆女性がアルコール依存症になりやすい理由

体内に入ったアルコールは肝臓で分解されますが、大量に飲酒すると肝臓での処理が追いつかなくなり、血液中に多くのアルコールが残って、「血中アルコール濃度」が高くなり、特に脳に影響を与えます。これが「酔う」という状態です。

この血中アルコール濃度に関係しているのは、肝臓の大きさと体内の水分量です。女性の場合、一般男性に比べて肝臓が小さいため、アルコールの処理にも時間がかかります。すなわち、血液中にアルコールが長く残りやすいといえます。

また、アルコールは水分によく溶ける性質があります。通常、女性の体は男性に比べて脂肪が多い為、必然的に体内の水分量は少なくなります。

男女で同じ量のお酒を飲んだ場合、女性は男性よりも少ない水分に同量のアルコールが溶けることになるため、男性に比べて血中アルコール濃度が高くなります。

したがって、女性の方がアルコールが高い濃度で体内に残りやすいのです。







2011年11月23日

女性のアルコール依存症 その1

女性のアルコール依存症は、男性に比べて短期間で起こりやすいのが特徴です。アルコール依存症の患者さんがどのくらいの期間で発症するかについては、アルコール依存症になった男性の場合、一般的に、習慣的に飲酒を始めてから20〜25年といわれています。

一方、女性の場合は、国立病院機構久里浜アルコール症センターを中心とした多施設共同調査では、平均13年前後で発症することがわかっています。

最近は、日本全体では飲酒量は減ってきているものの、若い女性の飲酒量は増えているといわれています。

女性が20歳代から習慣的に飲んでいると、30歳代で依存症になってしまう可能性もあるのです。実際に、アルコール依存症で入院している女性の患者さんは、30歳代に最も多くみられます。







2011年11月21日

アルコール依存症とは おわり

◆なぜ離脱症状が起こるのか

離脱症状は、脳の神経細胞がアルコールの影響で変化することで起こります。

連続的な飲酒によって常に血液中にアルコールがある状態になると、脳の神経細胞も常にアルコールにさらされるようになります。

アルコールにさらされた状態では神経細胞が十分に機能を果たすことができないため、その状態に順応しようとして変化します。やがて、それが“通常の状態”となるのです。

そうなると、何らかの理由で飲酒せず、体内のアルコールがなくなったり、アルコールの量が少なくなったときに、その“通常ではない状態”では脳の神経細胞が機能できず、離脱症状が現れるのです。

離脱症状が見られた場合は、アルコール依存症の治療を専門にしている医療機関や精神科を受診しましょう。

こうしたアルコール依存症は、昔は中年の男性に多かったのですが、現在では女性や高齢者にも増えています。





2011年11月19日

アルコール依存症とは その2

◆離脱症状が現れる

ここまで進行すると、体内にアルコールがなくなったときに「離脱症状」が現れるようになります。代表的な症状は、「手の震え」「多量の汗」「睡眠障害」「吐き気、下痢」「落ち着かない」「不安感」「幻聴、幻視」などです。

なかでもよく見られるのが手の震えで、大量に飲酒した翌日に現れ、しばらくすると治まります。

また、多量の汗は寝汗であることが多いようです。例えば、毎日飲酒してから寝る人が、たまたま飲酒せずに寝たときに、多量の汗をかくことがあります。

“お酒を飲んでから寝るとよく眠れる”と思っている人も多いでしょう。確かに、普段余りお酒を飲まない人が飲むと、眠気が誘発されることがあります。

しかし、連続的に飲酒して飲酒量が増えると、逆に眠れなくなったり、悪夢を見るようになってしまいます。





2011年11月17日

アルコール依存症とは その1

お酒の量が増えている、朝からお酒を飲まずにはいられない・・・。そんなときは、「アルコール依存症」に陥っているかもしれません。

アルコール依存症とは、一言で言えば、「大切な家族や仕事、自分の健康よりも、お酒を飲むことをはるかに優先させる状態」のことです。

アルコール依存症において、最も問題になるのが、アルコールのコントロール障害です。通常、特別なことがない限り、朝から飲酒はしませんし、仕事中にはお酒を飲まないものです。

しかし、アルコール依存症になると、朝からお酒を飲んだり、仕事中であっても隠れて飲むようになります。やがては数時間おきに飲酒するようになり(連続飲酒)、常に体にアルコールがある状態になるのです。






2011年11月15日

リバウンドを防ぐために おわり

体重が減っても気を緩めず、体重維持に努める

減量に成功したら、今度はその体重を維持していくことが重要です。ところが体重が減ると、つい気が緩んで食事の量が増えたり、運動不足になることがあるので注意しましょう。

また、減量後は食事と運動のバランスを見直して、その体重を維持していくのに十分な食事量や運動量に調節していくのもよいでしょう。


◆無理せず続けていくことが大切

正しいダイエットの目的は、単に体重を減らすことではありません。生活習慣を改善して、健康になることです。そのことを意識して、無理のない方法で長期的にダイエットに取り組むことが大切です。





2011年11月13日

リバウンドを防ぐために その3

無理なく継続してできる行動の目標を立てる

生活習慣を改善する為に行動の目標を立てても、実行できないことで自己嫌悪に陥り、それがストレスとなって、ダイエットが続かない人もいます。そうならないために、無理なく続けられる目標を立てましょう。

例えば、一般に、運動効果を維持していく為には、1日30〜40分程度の運動を、週3〜4回は行なう必要があるといわれます。

しかし、これらの数字にこだわりすぎて続けることが難しくなり、途中で挫折してしまっては意味がありません。時間や回数を調整して、無理なく続けられるものを長く続けていくほうが効果的です。

また、運動をしていても、普段ゴロゴロしてばかりいては十分なダイエットの効果は得られません。普段の生活の中で積極的に体を動かすということを心がけるのもよいでしょう。活動性が高く、メリハリのある生活を心がけることが、肥満対策につながります。

食事に関しても、無理なくできる目標を立てることが重要です。例えば、食べすぎた場合は、翌日の食事を控えめにするというように、1日単位ではなく1週間単位で考えれば、食事の調節も無理なく行なう事ができます。








2011年11月11日

リバウンドを防ぐために その2

運動だけで体重を減らそうとせず、食生活の改善も続ける

食生活の改善をしていなくても、運動さえしていれば体重が減ると思っている人もいますが、実際には運動だけで減量するのは困難です。

例えば、あんパン1個には約320kcalのエネルギー量があります。運動だけでこのエネルギー量をを消費しようとすると、ウォーキングなら80分、軽いジョギングなら40分、サイクリングなら60分、水泳であれば30分と、かなりの運動量が必要です。

運動はダイエットに欠かすことができないものですが、運動だけで体重を減らそうとすると、途中で挫折してリバウンドをしてしまう可能性があります。食生活の改善と運動を組み合わせていくことが大切なのです。