2012年08月31日

睡眠時無呼吸症候群 その1

睡眠時無呼吸症候群の3大症状

次の3つの症状がみられる場合は、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。ただし、当の本人は、いびきはもちろん、日中の眠気についても自覚していないことが少なくありません。

もし、、家族や周囲にこうした症状のある人がいれば、本人に伝えてあげましょう。それが、睡眠時無呼吸症候群の早期発見・早期治療につながります。


1.大きないびき

睡眠時に、大きないびきをかきます。その」いびきが突然止まり、静かになったかと思うと数十秒後に、隣で寝ている人がうるさくて眠れないほどの大きな音をたてていびきが再開するのが特徴です。

いびきが止まっている間は呼吸も停止しています。人から「いびきがうるさい」と言われたことのある人は、要注意です。


2.昼間の強い眠気

日中、眠ってはいけない時間や場所でも耐え難い眠気に襲われ、そのまま眠り込んでしまうことがあります。

大切な会議中や自動車の運転中などにしばしば眠くなる場合、また、家族や職場の仲間などから「また居眠りしている」などと指摘されたことがある場合は、要注意です。


3.肥満

睡眠時無呼吸症候群は、働き盛りの肥満のある男性に多く見られます。肥満のある人は、大きないびきや日中の眠気が無いかどうか確認してみましょう。







2012年08月29日

慢性疲労症候群 おわり

診断が確定したら

慢性疲労症候群の治療では、免疫の働きや抗酸化力を上げ、脳の機能の改善を目指します。

免疫の働きを向上させるには、漢方薬の「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」を服用し、抗酸化力を上げるにはビタミンCを多く摂ります。

免疫の働きを高めるためには、規則正しい生活や十分な睡眠も大切です。

脳の機能を改善するために、抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が使われることもあります。

こうした治療で多くの患者さんは発症前と同じような生活を送れるようになり、完治した人もいます。

しかし、10年、20年と治療を続けても、歩くのもつらく、1日の大半を横になって過ごす人もいます。

慢性疲労症候群は、専門の医師が少なく診断も難しい病気です。患者さんの中には診断がつかないために、周囲の人から“怠けているだけだ”などと思われて孤立してしまい、症状が悪化する人も少なくありません。

それだけに、家族や周囲の人の理解が大切です。まずは、慢性疲労症候群という病気があることを知っておいて下さい。


◆慢性疲労症候群を防ぐために

規則正しい生活と十分な睡眠を心がけて、慢性疲労症候群を予防することも大切です。仕事や家事が忙しくても、意識して睡眠をとって体調を整え、ストレスをためないようにしましょう。











2012年08月27日

慢性疲労症候群 その5

疲労を客観的に評価するための検査

◎自律神経の機能を調べる

手指を検査器に挿入し、「脈波(血管が打つ波)」を自動的に計測して、交感神経と副交感神経のバランスを調べます。慢性疲労症候群がある場合は、交感神経の緊張が高まっています。


◎睡眠と覚醒のリズムを解析する

腕時計型の高感度加速度センサーを着け、1日の活動量を測定します。測定データから夜間の睡眠の質や量、昼間の眠気などを解析すると、慢性疲労症候群に多い睡眠障害の有無などがわかります。


◎血液中の活性酸素を測定する

血液中の活性酸素の量や抗酸化力を測定します。活性酸素はいわば細胞活動の老廃物で、体に悪影響を及ぼします。その活性酸素の作用を抑える力が抗酸化力です。慢性疲労症候群では、活性酸素が増えて抗酸化力が落ちていることが多いのです。










2012年08月25日

慢性疲労症候群 その4

確定診断のために

慢性疲労症候群かどうかを調べるためには、まず問診が行われます。


慢性疲労症候群の主な症状

□疲労感
□微熱
□頭痛
□喉の痛み
□筋力低下
□筋肉痛
□関節痛
□睡眠障害
□思考、集中力の低下
□首のリンパ節の腫れ


上記の10項目の症状のうち、5項目以上が6ヵ月以上続いているときは、慢性疲労症候群が疑われます。

疲労を客観的に評価する為の検査は、次回お送りいたします。












2012年08月23日

慢性疲労症候群 その3

改善しない疲労が続いたら

疲労は、心身の異常を知らせる“アラーム”です。「糖尿病」や「高血圧」などの病気の悪化が原因の場合もあるので、強い疲労が続くときは、まず内科を受診してください。

内科で異常がなかったときは、心療内科や精神科を受診し、うつ病や不安障害などが無いかどうかを確認してください。

疲労の原因になる病気が見つかった場合は、その治療が行われます。

心身の病気が無いのに強い疲労が続いているときは、慢性疲労症候群の可能性があります。一般的な血液検査や尿検査などでは判定できない為、総合診療科や慢性疲労症候群の専門外来を受診することが勧められます。










2012年08月21日

慢性疲労症候群 その2

慢性疲労症候群の原因とは

慢性疲労症候群の原因はまだ明確にはわかっていませんが、次のようなことが関わっていると考えられています。


・感染症

慢性疲労症候群は、ウイルスなどの感染症の発症後に起こることがあります。

海外では、「筋痛性脳脊髄炎(ME)」と診断して治療が行われており、原因となるウイルスの特定が精力的に行われています。

しかし日本では、筋痛性脳脊髄炎を示す根拠がまだ見つかっていない為、現在は「感染後慢性疲労症候群」と診断されています。

日本の患者さんの約3割は、インフルエンザウイルスやヘルペスウイルスのどの感染をきっかけに発症しています


・生活環境ストレス

過重労働などの肉体的ストレスや、人間関係などで生じる精神的ストレス、また家庭や職場の建材などの化学物質や騒音などの環境ストレスが慢性疲労症候群の発症に関係していることがあります。

生活環境ストレスが続くと、体をウイルスや細菌から守っている「免疫」の働きが低下します。

体内には以前に感染した様々なウイルスが潜んでいて、普段は活動が抑えられていますが、免疫の働きが低下すると再び活動を始めます。ウイルスの「再活性化」が起こるのです。

このウイルスの再活性化を抑え込もうと、体内では免疫物質がたくさん作り出されます。これが脳に悪影響を与えたり、神経・内分泌・免疫の働きのバランスを崩したりします。

その結果として脳の機能に異変が起こり、激しい疲労や様々な症状が引き起こされます。


感染症から始まった場合も、ウイルスそのものが悪さをしているのではなく、体内で作られた免疫物質が脳に悪影響を与えている可能性が考えられます。








2012年08月19日

慢性疲労症候群 その1

慢性疲労症候群とは

疲労は誰もが感じることですし、それが続くのもよくあることです。

通常の疲労は、休息をとり、ぐっすり眠れば改善しますが、強い疲労が続き、十分な休息をとっても改善しないことがあります。その場合は、「慢性疲労症候群」の疑いがあります。

慢性疲労症候群は、1980年代にアメリカで報告された病気で、日本では現在、30〜40万人の患者さんがいるとされています。

患者さんは、20〜50歳代の働き盛りの世代に多く、約2対1の割合で女性に多い病気です。

慢性疲労症候群を発症すると、座っているのさえ辛いほどの疲労が続き、日常生活に支障をきたすことがあります。

微熱や頭痛などの風邪のような症状や、体に力が入らない、体中が痛いなどの様々な症状も現れます。

他にも、眠れない、集中力が低下するなどの症状が起こることもあるため、周囲の人に「うつ病」と間違われたり、“怠けている”などと思われたりすることがあります。






2012年08月17日

血圧に良い朝の習慣 おわり

血圧を測る

自分の血圧をきちんと知ることが大切です。毎朝血圧を計ると、自分の血圧の傾向を知ることが出来ます。


・家庭での血圧の測り方

朝起きたら、トイレを済ませ、食事前の1時間以内に測ります。

同じように就寝前にも測ると、より自分の血圧の傾向が把握できます。






2012年08月15日

血圧に良い朝の習慣 その2

簡単なストレッチ・指圧を行う

起きたばかりの朝は、簡単なストレッチや指圧で血流を促進させましょう。


・肩の上げ下げ(50〜60回)

簡単に出来るのが、肩の上げ下げ。腕の力を抜き、肩を上げ下げしましょう。緊張が和らぎ、リラックス効果も得られます。


・合谷(ごうこく)のツボを指圧(5〜10分)

人差し指と親指の骨が合流するあたりのやや人差し指よりにある窪みが合谷のツボです。

合谷を親指で押しましょう。最初は痛みを感じますが、痛みがなくなるまで押すと、上半身の血管が開いて体が温まります。






2012年08月13日

血圧に良い朝の習慣 その1

起き上がる前に体を目覚めさせる

血圧は、急な体の変化に反応するので、朝、目が覚めたらガバッと急に体を起こさないで、ゆっくり時間をかけて起き上がるようにしましょう。


・手足ゆらゆら体操(5分)

目覚めたら、すぐに起き上がらず、寝たまま手や足をゆらゆら揺らす手足ゆらゆら体操を。
手足ゆらゆら体操をしながら体を目覚めさせます。


・腹式呼吸(5分)

深呼吸より血圧を下げる効果がある腹式呼吸。仰向けになっておなかに両手をあて、息を吐ききります。

鼻からゆっくり息を吸っておなかを膨らませます。そして、口からゆっくり息を吐いておなかをへこませます。

これを布団の中で行いましょう。