2012年08月29日

慢性疲労症候群 おわり

診断が確定したら

慢性疲労症候群の治療では、免疫の働きや抗酸化力を上げ、脳の機能の改善を目指します。

免疫の働きを向上させるには、漢方薬の「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」を服用し、抗酸化力を上げるにはビタミンCを多く摂ります。

免疫の働きを高めるためには、規則正しい生活や十分な睡眠も大切です。

脳の機能を改善するために、抗うつ薬の「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が使われることもあります。

こうした治療で多くの患者さんは発症前と同じような生活を送れるようになり、完治した人もいます。

しかし、10年、20年と治療を続けても、歩くのもつらく、1日の大半を横になって過ごす人もいます。

慢性疲労症候群は、専門の医師が少なく診断も難しい病気です。患者さんの中には診断がつかないために、周囲の人から“怠けているだけだ”などと思われて孤立してしまい、症状が悪化する人も少なくありません。

それだけに、家族や周囲の人の理解が大切です。まずは、慢性疲労症候群という病気があることを知っておいて下さい。


◆慢性疲労症候群を防ぐために

規則正しい生活と十分な睡眠を心がけて、慢性疲労症候群を予防することも大切です。仕事や家事が忙しくても、意識して睡眠をとって体調を整え、ストレスをためないようにしましょう。