2010年12月05日

アスタキサンチン

アスタキサンチン・・・、耳慣れない言葉ですよね。

基本的には、一般の方が目にする機会は決して多くない言葉かもしれません。
しかし、同時に今後目にしたり耳にしたりする機会が多くなる可能性を秘めているものでもあります。

今から知っておけば、いつか得をすることになるかもしれません。その時の為に、是非ここで覚えていってください。

アスタキサンチンとは、色素物質のひとつです。

1938年にリヒャルト・クーンをはじめとするオーストリア、ドイツの科学者の人達によって発見されました。

このリヒャルト・クーンは同年にノーベル化学賞を受賞しています。また、初めてビタミンBの分離を行った人でもあります。そんなすごい人が見つけた色素物質が、アスタキサンチンなのです。

アスタキサンチン、そして色素物質のひとつと言われてもなかなかピンとこない人が多いかもしれませんが、カロテノイドの一種というと、結構「ああ、そうなのか」と思う方がおられるかもしれません。

カロテノイドは緑黄色野菜に含まれている赤や橙、黄色などの色素なので、聞いたことがあるという人も多いでしょう。アスタキサンチンはこの一種で、βカロテンの仲間のようなものです。

では、このアスタキサンチンというのは、一体何に含まれている色素なのでしょう。
実は、甲殻類の殻、そしてそれらを餌としているマダイの体表やサケ科魚類の筋肉といった部分です。

つまり、カニやエビの赤、タイや鮭の赤の色素こそが、アスタキサンチンと呼ばれるものなのです。
自然界を生きる動植物の色というのは、色素があるからこそ視覚的な確認ができるのです。