2011年01月13日

変形性膝関節症 その1

変形性膝関節症はなぜ膝が痛くなるの?

膝は大腿骨とけい骨をつなぐ、左右にある人体の中で最も大きい関節です。関節は軟骨が骨の上を覆っており、軟骨の間にはヒアルロン酸を含んだ関節液があります。

ヒアルロン酸は、歯車の間にあるグリースや機械油のように軟骨を守り、摩擦を少なくして、まるで氷の上をアイススケートで滑っているようにツルツルした状態を保っています。軟骨自体もコラーゲンとプロテオグリカンという水分をよく含む基質で構成され、軟骨のみずみずしさを保ち、動きをスムースにしています。

年と共に、軟骨の量は減少し、関節液のヒアルロン酸の含量も減少します。体重の増加や運動不足、激しい運動が軟骨の厚さに大きく影響を及ぼします。加齢や色々な原因で軟骨が少なくなることを変形性膝関節症といいます。
軟骨が少なくなると、骨に直接力が加わったり、骨と骨が直接擦れあったりすることで痛みが生じます。

また、軟骨の機能が減少することにより、膝は不安定となり、膝周辺の靭帯を緊張させ、靭帯の付着部の痛みをきたします。軟骨によるクッションが少なくなると、軟骨が擦りきれます。関節の間に挟まった半月板や変性した軟骨片が関節内に遊離して炎症を誘発し、痛みの原因となります。