2011年10月03日

皮膚のかゆみ対策 その2

◆健康な皮膚と乾燥した皮膚

皮膚の一番外側は「皮脂膜」で覆われています。皮脂膜は、皮脂腺から分泌された皮脂を含む“天然のクリーム”で皮膚の水分の蒸発を防いでいます。

皮脂膜の下には、「角質細胞」が何層にも積み重なってできた「角層」があります。角質細胞の間には、水分を溜める「角質細胞間脂質」があります。

また、角質細胞の中には「天然保湿因子」があり、これにも水分を溜める働きがあります。このように健康な皮膚では、外からの刺激が皮膚の奥に伝わりにくく、かゆみも起こりにくいといえます。

一方、乾燥した皮膚では、皮脂膜が乱れて皮膚の水分が蒸発しやすくなっています。また、角層が乱れて、角質細胞間脂質や天然保湿因子が減少し、水分を溜める働きが低下しています。

このように皮脂膜や角層が乱れると、外からの刺激を受けやすく、ちょっとした刺激でかゆみが生じます。

かゆいからとかくと、それが刺激となってかゆみが強まり、適切に対処しないと、強いかゆみが続いたり、湿疹ができてしまいます。