2012年01月29日

がん予防最前線 おわり

生活習慣とがん おわり

◆食品

日本の研究・報告では、塩・塩蔵品が胃がんのリスクを上げることは“ほぼ確実”と評価されています。

塩分の1日の摂取量は、男性9g、女性7.5g未満が目標ですが、国際的には5g未満が推奨されています。

野菜・果物は、食道がんのリスクを下げるのは“ほぼ確実”で、胃、肺がんのリスクを下げる“可能性がある”と評価されています。摂取量としては、合わせて1日400gを目安に、野菜は毎食、果物は1日1回とりましょう。

ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉は、大腸がんのリスクを上げる“可能性がある”と評価されています。

日本人より摂取量が多い欧米では、加工肉や、牛、豚、羊などの「赤肉」が大腸がんのリスクを上げるのは“確実”とされ、赤肉の摂取量は1週間に500gを超えないように推奨されています。

また、緑茶は、女性の胃がんのリスクを下げることが“ほぼ確実”、コーヒーは肝がんのリスクを下げることが“ほぼ確実”、大腸がんのリスクを下げる“可能性がある”と評価されています。

ただし、コーヒーは、膀胱がんのリスクを上げる“可能性がある”との評価もあるので、飲みすぎないほうがよいでしょう。

熱い飲食物は食道がんのリスクを上げることが“ほぼ確実”という評価がありますので、ある程度冷ましてからとるようにしましょう。

今回紹介した生活習慣の改善は、がんのリスクを下げるだけでなく、糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中など、ほかの生活習慣病の予防にも有効です。