2012年03月05日

過敏性腸症候群 その9

Q.ポリカルボフィルカルシウムはなぜ便秘にも下痢にも使われるのでしょうか?

この薬の成分はいわば軽石のようなものです。1つ1つの粒子に沢山の孔(あな)があいていて、腸に入るとその孔の中に水分を吸い込みます。

一度吸い込まれた水分は腸壁に吸収できなくなるので、水分を含んだまま粒子が腸内を移動することになります。

下痢の時には腸内の水分を減らす一方、便秘の時には便をやわらかくしてかさを増やし、スムーズな排便を促してくれます。

また、この薬は消化管を通過するだけで体に全く吸収されないため、余計な影響を体に及ぼさないというのが大きな利点です。