2011年04月01日

更年期障害に使われる三大漢方婦人薬

漢方薬は、植物、動物、鉱物などの生薬を組み合わせたものです。以前は、調合した生薬を煎じたりして服用していましたが、今はエキス顆粒が主流となっています。


◎当帰芍薬散

・芍薬(しゃくやく)、蒼朮(そうじゅつ)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)、川?(せんきゅう)、当帰(とうき)

・効果が出やすい症状:動悸、興奮、憂うつ

「当帰」はセリ科の植物であるトウキの根で、鎮痛作用、解熱作用、免疫力を高める作用があるといわれています。

「芍薬」は、ボタン科シャクヤクの根で、鎮痛作用、抹消血管拡張作用があるといわれています。


◎加味逍遙散

・柴胡(さいこ)、芍薬、蒼朮、当帰、茯苓、山梔子(さんしし)、牡丹皮(ぼたんぴ)、甘草(かんそう)、生姜(しょうきょう)、薄荷(はっか)

・効果が出やすい症状:神経質、イライラ、不安感

当帰芍薬散と同様に、「当帰」「芍薬」「茯苓」「蒼朮」が含まれます。また、「生姜」や「薄荷」などは、食材として使われるものの仲間ですが、生薬として使うための加工をしてあります。


◎桂枝茯苓丸

・桂皮(けいひ)、芍薬、桃仁(とうにん)、茯苓、牡丹皮

・効果が出やすい症状:睡眠障害、無気力、めまい

当帰芍薬散、加味逍遙散と同様に「芍薬」「茯苓」が、また、加味逍遙散と同様に「牡丹皮」が含まれます。そのほか、クスノキ科の木の皮である「桂皮」などが含まれます。