2011年06月15日

EPA製剤とはどんな薬? その10

EPA製剤をのんでいる時の食事について

Q:
脂質異常症の食事療法では、肉を控えて魚を多く取るように勧められます。薬でEPAをとれば魚を食べなくてもよいのでしょうか?

A:
合併症を予防する治療に必要な量のEPAを魚だけでとるのは難しいでしょうし、EPA製剤でおそらく重要な部分を補えると思われますが、食品としての魚には、EPA以外にも様々なものが含まれています。

薬でとれるのはEPAだけですから、魚を食べなければ他の物をとるチャンスを失うことになります。EPA製剤をのめば魚が要らないとは言えないでしょう。


Q:
逆に、EPA製剤を服用しているときに魚を食べると、EPAのとりすぎになる心配はないのでしょうか?

A:
精製されたEPAはとりすぎるとよくないかもしれませんが、普通の食事で魚を食べる分には、毎日欠かさずイワシ1尾食べたとしても問題はありません。


Q:
健康食品ではEPAとDHAを組み合わせた製品も多く出ています。処方薬にはDHAは入っていないので、健康食品でとったほうがいいのでしょうか?

A:
確かにEPAとDHAを併用したほうがよいのではないかという議論はありますが、日本人でどちらがよいのかはまだわかっていません。

ただ、EPA製剤の有効性は確認されていますし、とったEPAの一部は体内でDHAに変換されます。DHAそのものに期待できることもあるでしょうが、治療としては、効果が確実で、水銀やダイオキシンなどを含まないEPA製剤を使ったほうがよいと考えられています。

EPAだけの薬を処方されたから、別にDHAを買ってのむという必要は無いと思います。