2012年05月15日

暑さと不眠 その7

◆“何時間眠る必要がある”と考えない

睡眠時間には、“何時間眠らなければいけない”という決まりはありません。自然にすっきりと目が覚めたのであれば、朝早くても、そのまま起きればよいのです。

特に高齢者は、睡眠時間の長さにあまりこだわらないほうがよいでしょう。

睡眠時間は、年齢にも関係しており、高齢になればなるほど、脳が必要とする睡眠時間は短くなります。

それにも関わらず、高齢になると、仕事や家事などの活動量が少なくなり、寝床に入っている時間が長くなりがちです。そのためどうしても、“眠れない”と感じてしまうのです。

また、加齢とともに早寝早起きになるのが普通ですが、男性の場合は、その年齢変化が比較的はっきり現れるのに対し、女性の場合は、そうした変化は、男性ほどには顕著に現れません。

このように睡眠時間は、季節や年齢、性別によっても変化があり、常に一定というわけではありません。このことをよく理解しておきましょう。

そして、眠れないことをあまり神経質に捉えず、“夏になれば、睡眠時間が短くなるのは当たり前”“年をとれば、朝早く目が覚めるのは当たり前”と考えるようにすることが大切です。

寝床に入っても眠れなければ、一旦寝床から出て、テレビを観たり本を読んだりすればよいのです。

朝早く目が覚めたら、寝床を出て、活動を始めるのもよいでしょう。


参考:年齢別の脳が必要とする睡眠時間

14歳 : 約8時間
25歳 : 約7時間
45歳 : 約6時間30分
65歳 : 約6時間