2010年07月09日

古代米の種類

野生の稲のほとんどは赤米と呼ばれ、玄米の表面に赤い色素を含みます。色や香りのあるお米が多く品質改良の対象にはならなかったため、昔ながらの性質を保ちながら栽培されてきました。これが古代米と言われる品種となります。

古代米は体に良い栄養素は多く含まれているものの、収穫量の少なさや倒れやすいなどの特徴から農家ではあまり歓迎されない品種となっているようです。

古代米の中の赤米と呼ばれているものは、日本では「総社赤米」と「対馬赤米」が知られているようです。

この赤米も草丈が高く倒れやすいという特徴を持っています。そこで欠点を減らそうと改良されたのが「ベニロマン」や「つくし赤もち」という品種で、お菓子や料理の材料として多く利用されるようになりました。稲穂も綺麗でドライフラワーや生け花としても活用されています。

古代米と呼ばれる種類の中には紫黒米(しこくまい)もあります。日本で栽培されているものは中国雲南省から導入された半改良種が多いようです。

紫黒米も収穫量が少なく米が穂から落ちやすいという欠点があります。バリ島の紫黒米を基に作られた朝紫という品種は加工食品などとして多く活用されています。

紫黒米の中には酒や味噌として使われているものもあります。古代米には香り米というものもあります。ひえり・はぎのかおり・さわかおり・キタカオリ・サリークィーンなどいくつかの品種が栽培されています。香り米はそのまま食べるのではなく、通常の白米と混ぜて炊き香りを楽しみながら食べるという方法が適しているようです。