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昔からスポーツをするとスポーツ心になると言われています。長期間にわたってスポーツをしていると心臓が大きくなることがあり、そうした心臓を「スポーツ心」と呼び、かつては病気とされていたこともあります。

スポーツをすることで心臓が大きくなると、それに比例して最大心拍出量や最大酸素摂取量が増加し持久力が高まります。このことはスポーツ心はマラソン、水泳、ボートといった持久力を必要とするスポーツの選手に多くみられることからも明らかです。

このようにスポーツ心と持久力を必要とする運動の間には、何らかの関係があることは間違いないと思われます。

しかし、医学的にはスポーツ心はあまり心配する必要はないようです。その理由は簡単でスポーツを中止すれば、スポーツ心は比較的短い期間で正常な大きさの心臓にもどることが多いからです。

このようなことからわかるように、スポーツ心が病気であるというのは間違いで、スポーツ心はあまり気にしなくてもいいというのが、最近のスポーツ医学の常識となっています。

スポーツ心は、人間ドックや健康診断で受ける心電図検査やＸ線検査といった検査で見つかることが多いようです。特に心電図で発見されたスポーツ心は、心臓病と間違えられることがあります。

そこでスポーツ心といわれたら、心臓病でないことをはっきりさせるために、専門医の診察を受けることをお勧めします。運動負荷テストや心エコー検査を受け、心配がないことをチェックしてもらうといいでしょう。

スポーツをするということは、体に強い負担をかけることになるので、間違った常識で体を壊さないようにしてください。スポーツ医学の正しい常識を知ったうえで健康になってほしいと思います。

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