2011年03月11日
肺炎治療の基本は抗菌薬
病原体に直接作用する抗菌薬で治療する
◆治療の目的
「肺炎」は、病原体が肺の中で増殖して炎症を起こしている状態です。病原体がいなくならないかぎり治らないので、治療は「抗菌薬」を用いて“病原体を死滅させる”ことを目的に行なわれます。
若い人や、特に健康に問題のない人の場合は、病原体を死滅させなくても、ある程度まで増殖を押さえ込めば、体力の回復に伴い、免疫の働きによって症状が治まることがあります。
ところが、高齢者や慢性的な病気がある人の場合は、体力や免疫の働きが低下しているため、いったんは病原体を押さえ込んで症状が治まっても、ぶり返すことがあります。そのため、病原体を死滅させるまでしっかりと治療を続ける必要があります。
◆抗菌薬の選択
肺炎の治療は急を要するので、診察や胸部エックス線撮影の結果、肺炎と診断されたら、速やかに抗菌薬による治療が開始されます。
病原体を特定する検査は、結果が出るまでに時間がかかるので、「症状の強さ」「感染経路や時期」「年齢」「痔病の有無」などから病原体を推定して、その病原体に効果の高い抗菌薬が選択されます。
主な抗菌薬は、それぞれ以下のような特徴があります。
・ペニシリン系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
肺炎球菌やインフルエンザ菌をはじめ、様々な種類の病原体に効果が見られ、安全性も高いので、肺炎治療の「基本薬」とされます。
セフェム系薬、カルバペネム系薬も同じ系統の薬ですが、ペニシリン系薬が“基本中の基本”の薬として使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・セフェム系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
ペニシリン系薬で効果が見られない場合に使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・カルバペネム系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
ペニシリン系薬やセフェム系薬で効果が見られない場合で、特に重症の場合に使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・マクロライド系薬(対象:マイコプラズマ、クラミジアなどによる肺炎)
若い人に多いマイコプラズマやクラミジアによる肺炎に使われます。
主な副作用:肝機能障害
・ニューキノロン系薬(対象:もともと肺の病気がある人)
新しい系統の抗菌薬で、幅広い病原体に有効とされます。この系統の薬は、セフェム系薬やマクロライド系薬で効果が見られなかった場合にも使われます。また、もともと呼吸器に慢性の病気がある人に効果が高いとされます。
主な副作用:日光皮膚炎、けいれん
抗菌薬の剤形には、飲み薬、注射薬があり、症状によって使い分けられます。
◆副作用への対処
それぞれの系統の抗菌薬で、副作用が現れる場合があります。
重い副作用が出た場合には、直ちに使用を中止し、例えば、血圧低下には「昇圧剤」や「ステロイド薬」を使うなど、各々の副作用に即して対処します。
副作用が出やすいのは、慢性の病気がある人の場合です。特に抗菌薬には腎臓を通って排泄される薬が多い為、腎臓に慢性の病気がある人は、腎臓の働きがさらに悪くなることがあります。
また、慢性の病気の治療に使っている薬と、抗菌薬との相互作用で副作用が出る場合もあります。持病の治療薬だけでは問題が無くても、抗菌薬が加わると、2つの薬の間で相互作用が起こることがあるからです。
持病が悪化したり、のみ合わせで副作用が出たようなときには、別の抗菌薬が選択されます。
◆抗菌薬の使用上の注意
軽症の場合は、通院して抗菌薬を服用すれば、5〜7日ほどで症状が治まります。しかし、症状がよくなっても、抑え込まれていた病原体が再び活動を開始することがあるので、自己判断で通院や服薬をやめない事が大切です。
医師から治療が終了したことを告げられるまで治療を続けます。
◆治療の目的
「肺炎」は、病原体が肺の中で増殖して炎症を起こしている状態です。病原体がいなくならないかぎり治らないので、治療は「抗菌薬」を用いて“病原体を死滅させる”ことを目的に行なわれます。
若い人や、特に健康に問題のない人の場合は、病原体を死滅させなくても、ある程度まで増殖を押さえ込めば、体力の回復に伴い、免疫の働きによって症状が治まることがあります。
ところが、高齢者や慢性的な病気がある人の場合は、体力や免疫の働きが低下しているため、いったんは病原体を押さえ込んで症状が治まっても、ぶり返すことがあります。そのため、病原体を死滅させるまでしっかりと治療を続ける必要があります。
◆抗菌薬の選択
肺炎の治療は急を要するので、診察や胸部エックス線撮影の結果、肺炎と診断されたら、速やかに抗菌薬による治療が開始されます。
病原体を特定する検査は、結果が出るまでに時間がかかるので、「症状の強さ」「感染経路や時期」「年齢」「痔病の有無」などから病原体を推定して、その病原体に効果の高い抗菌薬が選択されます。
主な抗菌薬は、それぞれ以下のような特徴があります。
・ペニシリン系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
肺炎球菌やインフルエンザ菌をはじめ、様々な種類の病原体に効果が見られ、安全性も高いので、肺炎治療の「基本薬」とされます。
セフェム系薬、カルバペネム系薬も同じ系統の薬ですが、ペニシリン系薬が“基本中の基本”の薬として使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・セフェム系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
ペニシリン系薬で効果が見られない場合に使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・カルバペネム系薬(対象:広範囲の病原体に対する基本薬)
ペニシリン系薬やセフェム系薬で効果が見られない場合で、特に重症の場合に使われます。
主な副作用:アレルギー、ショック反応(血圧低下)
・マクロライド系薬(対象:マイコプラズマ、クラミジアなどによる肺炎)
若い人に多いマイコプラズマやクラミジアによる肺炎に使われます。
主な副作用:肝機能障害
・ニューキノロン系薬(対象:もともと肺の病気がある人)
新しい系統の抗菌薬で、幅広い病原体に有効とされます。この系統の薬は、セフェム系薬やマクロライド系薬で効果が見られなかった場合にも使われます。また、もともと呼吸器に慢性の病気がある人に効果が高いとされます。
主な副作用:日光皮膚炎、けいれん
抗菌薬の剤形には、飲み薬、注射薬があり、症状によって使い分けられます。
◆副作用への対処
それぞれの系統の抗菌薬で、副作用が現れる場合があります。
重い副作用が出た場合には、直ちに使用を中止し、例えば、血圧低下には「昇圧剤」や「ステロイド薬」を使うなど、各々の副作用に即して対処します。
副作用が出やすいのは、慢性の病気がある人の場合です。特に抗菌薬には腎臓を通って排泄される薬が多い為、腎臓に慢性の病気がある人は、腎臓の働きがさらに悪くなることがあります。
また、慢性の病気の治療に使っている薬と、抗菌薬との相互作用で副作用が出る場合もあります。持病の治療薬だけでは問題が無くても、抗菌薬が加わると、2つの薬の間で相互作用が起こることがあるからです。
持病が悪化したり、のみ合わせで副作用が出たようなときには、別の抗菌薬が選択されます。
◆抗菌薬の使用上の注意
軽症の場合は、通院して抗菌薬を服用すれば、5〜7日ほどで症状が治まります。しかし、症状がよくなっても、抑え込まれていた病原体が再び活動を開始することがあるので、自己判断で通院や服薬をやめない事が大切です。
医師から治療が終了したことを告げられるまで治療を続けます。
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