2011年04月05日

更年期の心の症状を引き起こす要因

更年期に起こる様々なストレスが関与

更年期には、女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量が急激に減少します。

エストロゲンの受容体は全身に存在しており、脳にも多くの受容体があります。そのため、エストロゲンの分泌量の減少は、脳の中の感情を司る部分にも影響を与え、そのために感情の乱れが生じるのではないかとも考えられています。

ただし、心の症状には、ほかの要因も大きく関与しています。

更年期には、自分の健康上の不安や、子供の巣立ち、夫婦間の葛藤など、心を揺るがせる出来事が起こりやすいものです。仕事をしている人なら、若いころには味わうことのなかったストレスを感じることもあるでしょう。これから老いを重ねることを考えると、将来への不安が広がる人もいるはずです。

“自分は不健康だ”と感じている女性の割合を年代別に調査した結果によれば、精神的に不健康だと感じている人は、40〜50歳代に多くみられました。更年期の女性には、いかに大きな精神的負担がかかっているかがわかります。

エストロゲンの分泌量の減少に、このようなストレスが加わって、心のの症状が現れてくると考えられます。また、更年期の体の不調がストレスになって、心に影響を与えることもあります。