2011年04月15日

更年期の体の症状への治療

ホルモン補充療法は更年期以降の疾患も予防

更年期障害の体の症状には「ホルモン補充療法」や「漢方薬」による治療が行なわれます。

体の症状は、主にエストロゲンの分泌量の減少によって起こるので、エストロゲンを補うホルモン補充療法は効果的な治療です。使われる薬は、飲み薬だけでなく、最近では患者さんが使いやすいように、貼り薬や塗り薬もあります。

ホルモン補充療法は、基本的に何年続けてもかまいません。継続してホルモン補充療法を行なうことで、更年期障害だけでなく、更年期以降にエストロゲンの分泌量の減少が原因となって起こりうる、様々な病気の発症を防ぐことにもつながります。

ただ、5年以上ホルモン補充療法を続けた場合、乳がんを発症するリスクが多少上がる可能性があります。しかし、定期的に検査を受けていれば、それほど心配することはありません。

ただし、乳がんの治療後などは、ホルモン補充療法は行なえません。このような場合は、漢方薬などによる治療が勧められます。

体の症状に対しては、ホルモン補充療法と漢方薬による治療を比べると、総合的には、ホルモン補充療法のほうが、やや効果が高いようです。しかし、漢方薬による治療にも、ホルモン補充療法に負けないほどの効果があります。

また、ホルモン補充療法と漢方薬による治療は、それぞれ有効な症状が少し異なる為、併用によって、総合的に複数の症状を緩和することもできます。


◎ホルモン補充療法で有効性の高い症状
 ・発汗、ほてり
 ・疲れやすさ
 ・肩こり      などに効果が高い

◎漢方薬での有効性の高い症状
 ・動悸
 ・背中の痛み
 ・めまい      などに効果が高い