2011年05月17日

エイズとは  その2

◆普通の生活を送る為に

無症状の時期でも、HIV検査を受ければHIVに感染したかどうかがわかります。早めの検査で感染を見つけて、エイズ発症前に治療を開始することが大切です。

定期的な通院と毎日の服薬を継続することで、何十年も普通の生活を送ることができます。

デンマークの研究では、25歳でHIV感染がわかった人がエイズ発症前に治療を受けた場合、その後40年間、65歳ごろまで生きることができると報告されています。同国の一般の平均寿命は75歳で、その差は約10年に縮まっています。

一方、HIVに感染した後、放置すると、必ずエイズを発症します。発症した後の経過は、患者さんによって異なります。

合併した病気によっては治療が可能なこともありますが、治療が困難で普通の生活を送ることができなくなることも少なくありません。

「HIV感染者・エイズ患者報告数」の年次推移では、エイズ患者の報告に比べ、HIV感染者の報告数が増えています。(下記リンク参照)

HIV感染者・エイズ患者報告数

これは、早めの検査で発症前に感染が明らかになる人が増えたためと考えられます。しかしながら、報告数のうち約30%は、発症して初めて感染に気づいたエイズ患者です。

より多くの人が検査を受けて、発症前に感染を知ることができるように、誰もがHIV検査について知り、身近な人にも検査の大切さをを伝えることが求められています。